花粉症のボツリヌス(BOTOX)治療をご希望の方へ
この治療は、花粉症が確実にはじまってから行う治療です。薬などの他の治療との併用は可能です。
ボツリヌス治療の方法
ボトックスを鼻へ滴下(片側0.6ml)すると、副交感神経を阻害し分泌が抑制されます。滴下のボトックスは生理的食塩水で溶解してありますから刺激はなく、痛みや匂いなどはまったく伴いません。滴下後は、喉へ落ち込まないよう10分位横になってもらいます。もし落ち込んだとしても害はありません。
ボツリヌス毒素は痛みに対する作用以外に分泌組織の作用を抑制することが分かっています。鼻粘膜に塗布することによって、分泌組織を支配する副交感神経の末端の作用を抑制することによって作用すると考えられています。すでに外国でも実施されており、塗布する場合と粘膜に注射する場合とがあります。国内でも研究段階として注射を実施している施設があるようです。注射をすると絶大な効果がありますが、少なくとも20週以上にわたって粘液分泌が止まることが示されており、おそらく神経の一時的な抑制だけでなく、分泌組織を破壊するじちが動物実験などで示されていますので、結果的に正常な鼻水分泌まで抑制してしまうことになりますので、当院では注射は実施しません。
ボツリヌス治療の効果
この治療の最大の特徴は、即日から効果が出現することと、薬のような眠気がでないことで、翌日からの仕事、試験などに支障をきたさないことです。当日より効果が現れ、特に最初の1週間は大幅に鼻水が減少します。薬剤が奥深く入るわけではありませんので、有効期間は1週間からせいぜい2週間で、少しずつ効果が落ちていきます。鼻汁分泌が減ると同時に、目のかゆみもかなりの確率で改善します。また、後遺症は残しません。他の薬などの治療との併用も可能です。有効率は10人に7人くらいです。
症状の強い期間には個人差がありますが、せいぜい2〜4週間の人が多いので、期間中1〜2回の投与で済む場合が多いです。
予約について
この治療は、症状が確実に始まってから行う治療です。治療予約は、シーズン前からの事前予約の方を優先させていただきます。事前予約された方で症状が出なかった場合は治療予約は不要です。治療予約は症状が始まった時点でご連絡ください。直近の診療日にて治療いたします。
料金について
現在この治療は、まだ保険適用にはなっていませんので自由診療となります。そのため個人輸入のボトックスを用いますので、輸入のための同意書を書いていただきます。ボトックスの薬剤費は高価ですが、1瓶で8〜9人が利用できます。
院長ブログ
寺本神経内科クリニック